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アメリカ大学院の入試倍率はどれくらい?難易度の傾向と調べ方教えます【よくよく運のない男の質問コーナー】#010

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「よくよく運のない男の質問コーナー」第10回です。

今回はアメリカ大学院の入試倍率についてです。

動画とテキストどちらでも楽しめる形式にしています。話している内容・表現が違うこともあるので、出来れば両方ご覧ください。情報量は動画の方が多いです。

今日の質問

今回届いた質問はこちら。

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アイビーとはアイビーリーグ(Ivy League)のこと。これについては後述する。

STEMとはScience、Technology、Engineering、Mathematicsの頭文字を取った造語であり、日本語の「理工系」に近い言葉。アメリカでよく使われている。

Twitter上では以下のように回答しました。

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以下でさらに詳しく解説する。

分野・学位レベルによって難易度は大きく異なる

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まず、大前提として、分野や学位レベル(修士 or 博士)によって大学のランキングは大きく異なり、それに伴って倍率も変化する

日本では大抵の分野では東大が1位、京大が2位、その下の椅子を早慶や旧帝大が争うイメージがある。

それに対して、アメリカは良い大学がたくさんありますので、分野によってランキングが大きく変わってくる。

アイビーリーグとは

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アイビーリーグ(Ivy League)とは、アメリカ北東部に所在する私立大学8校で構成されるエリート名門大学群のことである。

実は、もともとはカレッジスポーツの連盟である。

日本でいうと、野球の東京六大学に似ているのではないだろうか。野球に詳しい人なら六大学のルーツをご存知であろうが、そうでない人たちにとっては「頭がいい大学の集まり」と思われている節がある。

ブラウン大学、コロンビア大学、コーネル大学、ダートマス大学、ハーバード大学、ペンシルバニア大学、プリンストン大学、イェール大学の8校で構成されている。どの大学も非常に高い学術レベルを誇っている。

アイビーはアイビーでも...

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アメリカにはアイビーリーグ以外にもいくつかの大学群が存在し、その中でもパブリック・アイビー(Public Ivy)は日本でも地味に知名度があるのではないかと思う。

アイビーリーグになぞって、名門の州立大学をまとめたものだ。

様々な団体がそれぞれパブリック・アイビーのリストを作成しているが、元々はイェール大学の職員であるリチャード・モルという人が作成したリストらしい [wiki]。

学生の質、入学競争率、研究レベル、キャンパスの雰囲気などの基準をもとに選出されている。

モルのオリジナルのリストでは、ウィリアム・アンド・メアリー大学、マイアミ大学、カリフォルニア大学群、ミシガン大学、ノースカロライナ大学チャペルヒル校、テキサス大学オースティン校、バーモント大学、バージニア大学の8校を選んでいる。

かなり昔のリストなので、現代では少し違和感のあるリストになっている気がする。

モルは他に有力な州立大学として、ジョージア工科大学やイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校、ワシントン大学、ウィスコンシン大学マディソン校、ペンシルバニア州立大学などを挙げているが、現在ではこれらの大学の地位がかなり高くなっている。

ちなみに私はミシガン大学の博士課程に通っていた。色々あって半年ほどでやめてしまったが...。

トップスクールとはなんぞや?多すぎない? 

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その他にも、よくトップスクール(Top school)という呼び方がなされる。

非常に曖昧なくくりで、私の狭い経験から得た感覚だと、世界大学ランキングで100位に入るくらい名が売れていればアメリカ国内で世界でもトップスクールと呼んでいいような雰囲気がある気がする。

正しいことはわからないので、アメリカ人にでも聞いてみてほしい(投げやり)。

追記:アメリカ国内の大学ランキングを取り上げる方が適切でしたね。

分野によって有力大学は異なる

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上記の画像は、US NEWSが毎年出している大学院のランキングである。分野ごとのランキングが出されている。

注目してほしいのは、上で挙げた経営、医学、工学の3つの分野全てでランキング上位にランクインしている大学は1つも存在しないという点だ。

大まかな傾向としては、人文社会系や自然科学系はアイビーリーグが強く、工学では州立大学やTech系大学が強い。

自分の専門分野における各大学の評判を調査せずに大学名だけで進学先を選ぶのは、非常にもったいない。

合格率について

それでは、実際の合格率について見てみよう。

ダートマス大学の大学院の場合、Arts and Sciencesは合格率30%なのに対し、Engineeringはその1/2である15%になっている。

このように、分野によって倍率は大きく異なる。

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合格率をチェックする時に気をつけたいことは、MasterとPhDの合格率を別々に算出している大学院と、学科全体の合格率を算出している大学院があるということだ。

一般的に、Masterの方が合格率は高い。

例えば、デューク大学のBio and BioMed学科ではMasterの合格率が56%、PhDが18%となっている。

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MasterとPhDの最大の違いは、生活費・給料を学生に支払うかどうかという点にある。

Masterでは多くの場合、学生側が学費と生活費を支払う必要があるので、裏を返せば、大学は学費によって収益を得ることができることになる。

そのため、Masterの学生を多く受け容れる傾向にあるのだと予想している。

また、PhDでは学生に対して給料が支払われるために競争率が高くなっているという見方もできる。

しかしながら、この傾向から外れたケースも存在するようだ。

ミシガン大学のComputer Scienceでは、Masterが8%、PhDが15%となっており、なんとMasterの方が合格率が低い。

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色々と原因を考察することができる。

現在Computer Scienceは大変人気のある専攻である。人工知能がブームになっているし、卒業後の年収も多く見込めるからだ。

ビジネスとの親和性も高いため、5年も大学院に通ってPhDを取るより、Masterで2年勉強して、その知識を社会で活かそうと考える人が多いのかもしれない。

合格率の調べ方

具体的な合格率の調べ方だが、以下のワードで調べると各大学が公開している入試統計がヒットする。

[大学名] [学科名] acceptance rate、もしくは、[大学名] [MBA] admissions statisticsと調べてみよう。

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きちんと調査して出願しよう

まとめです。

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実際に大学院に出願する場合は、きちんと調査して出願しよう。

PhDに出願する場合は特に、研究室や教授について詳しく調べよう。いくら有名な大学であっても、自分がやりたい研究が出来なければ全く意味はない。

その他にもプログラムの内容、倍率、学費などについても詳しくしらべておこう。

Masterの場合は、研究かコースワークどちらに比重が置かれたプログラムなのか、実際にどのような講義が開講されているかについて調べると良いだろう。

アメリカ大学院への出願を検討している方は以下の記事も是非ご覧ください。それでは、今回はこれで。

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