Lotus

A Lotus Grows in the Mud

「留学にはお金がかかる」は本当?現実教えます。ついでに自分が留学を志したキッカケも【よくよく運のない男の質問コーナー】Part11

f:id:raye4483:20181007024114j:plain

「よくよく運のない男の質問コーナー」第11回です。

今回は、私が海外ではなく国内の大学に進学した理由と、留学に必要なお金についてについてお話します。

「は?お前の進学理由になんて興味ないわ!」って人は、こちらから後半にジャンプしてくだされ。

今日の質問

今回届いた質問とそれに対する回答はこちら。

 

以下でさらに詳しく解説しまっせ。

そもそもそんな学力はなかった

自分は四国のクソ田舎出身です。実家の半径100 km圏内に大学ないんじゃないかな。

高校のランクも普通で、特進クラスの上位30人くらいが国立大学に進学するとか、その程度のレベルだった。

英語?なにそれ?

当時は英語できませんでした(今は出来るとは言ってない)。

センター試験で200点中150点、リスニング50点中37点くらいしか取れなかった記憶がある。

外国人と話した経験もほとんどなかった。そもそも外国人いないし。

お金もなかった

基本的には、学部留学はお金がかかるケースが多い。

日本の国立大学くらいしか行く予算のなかった我が家では、留学なんて視野にすら入らなかった。

でも両親のおかげで大学院まで行けたのでとても感謝している。

大学?うーんどうしよう

という感じで高校時代を過ごしていましたね。真剣に勉強はせずに部活ばっかやってました。

留学という選択肢を選ぶどころか、視野にすら入ってなかった。

クラスに存在感が希薄な人絶対1人はいるじゃないですか。当時の俺にとっての留学ってそんな感じ。存在を認知できなかった。

大学院留学を志したキッカケ

自分が大学院留学を目指し始めたのは大学1年生のときだ。

当時英語の講義を担当していた教員が、アメリカで博士号を取得し日本に帰ってきて教員になった若手の方だった。

彼と話しているうちにアメリカの大学院がどういうものなのか気になり、Google先生に尋ねた結果、理工系の博士学生は給料をもらいながら勉強・研究できることを知った。

現金な俺は「タダならいいんじゃね?なんか実力もつきそうだし」みたいなアホそうな感じで留学を目指し始めた。それがキッカケ。

まぁ僕自身の話はここまでにしましょ。自分語りはおもしろくないからね。

「留学はお金がかかる」は半分ウソで半分ホント

留学はお金がかかると思っている人は多いと思う。

結論から言えば、それは半分ウソで半分ホントだ。どの視点から考えるかで変わってくる。つまりケースバイケースだ。

f:id:raye4483:20181008003457j:plain

ウソ側の意見

1. 理工系の博士学生は授業料と生活費が貰える

前述の通り、欧米の大学院の博士課程ではRA*1やTA*2をすることで生活費と授業料がもらえることが多い

もちろんもらえない国や大学院もあるので、ちゃんと自分で調べてみよう。

例えば、私が今いるイギリスでは、博士課程に在籍する留学生へのサポートはアメリカに比べると少ない。

私が以前在籍した米University of Michiganの高分子学科の博士課程では、4-5年間分の

  • 授業料(年500万円←アホか高ぇよ!)
  • 生活費(月27万円←いいね)
  • 保険料

が全員に保証されていた。

だが、海外の大学院では博士学生は自立した研究者として扱われるので、それなりの実績がないと合格難易度が高い点は注意が必要である(米国大学院の入試倍率についてはこちら)。

2. Scholarshipの存在

また、大学内や大学外の財団から出る奨学金というものがある。

日本の大学生のみなさんは日本奨学生機構(JASSO)の奨学金を借りているかもしれない。自分も借りていた。

しかし、JASSOの奨学金は借金なので、英語ではloanと呼ぶ。

ローンって呼ぶだけで一気に生々しくなりやがる。口の巧さがやべえなJASSOは。

私がここで言っているのは、loanではなくscholarshipの方である。つまり、返さなくていい奨学金のことだ。

海外の大学に正規留学したい人に向けてscholarshipを提供している財団が日本にも結構ある。

そのようなscholarshipを運良くゲットできれば、タダで留学いけるぜヤッホーとなるわけだ。

ホント側の意見

次は反対に、ホント側の意見についてお話しよう。

1. 金銭面での「もしも」の問題

現地で事故をやらかした場合や手術を受けることになった場合、そんなもしもの時のために金銭的な余裕はあった方がいい。

大きい事故に遭う人はそこまで多くないと思うが、それでも100人に数人以上は絶対いると思う。もし自分がその数人になったらどうする?

お金がないまま留学に行くと、緊急時に大きな負債を抱えることになるかもしれない。

まぁ俺はお金借りて民間の留学保険にも入らずにイギリスに来てるけど、オススメはしない。マジで。

2. トータルで考えた際の金額

意外と見逃されがちなのが準備費用だ。

現地での生活費や学費にばかり気を取られていないだろうか?

例えば、英語圏の大学・大学院に留学する場合はTOEFLやIELTSを受験しなければならないが、受験にいくらかかるかご存知だろうか。

1回25,000円くらいするんです(アホか!)。

しかも初回で目標スコアを取れる人なんてほとんどいません。

運が悪い人は10回とか20回受ける羽目になる。もうそれだけで貧乏人には無理だ。

他にも航空券の費用、保険費、生活用品の準備など、出費は多い。

準備費用だけでも数十万の出費を覚悟しておいた方が良いだろう。

給料がもらえる博士課程であっても準備費用は出ない。費用の勘定はしっかりしておこう。

次に、本人が留学を現実的なキャリアパスとするために必要とした金銭について考えてみよう。

モチベーション格差や機会格差の文脈で話すと分かりやすいかもしれない。

人が何かを目指そうというとき、身近にそのお手本になる人がいるかどうかで実現可能性が幾分か変わる。

自分が良い例で、身近に留学なんてしたことある人が1人もいなかったから、留学なんて考えたこともなかった。だけど大学に入ってロールモデルを偶然見つけたわけだ。

都会に生まれるか田舎に生まれるかでも機会的な格差がある。

世間では賃金格差が大きく叫ばれるが、都市と田舎の決定的な差はむしろ情報や機会を得やすいかどうかだろう。

また、モチベーションやその方向性は環境要因、遺伝要因に大きく左右される

その人にとって留学が実現可能な選択肢だったとしても、実際に行こうと思うかどうかはまた別の話だ。

で、留学する機会やモチベーションを得るためにトータルでいくらお金がかかったの?という話だ。

もう少し具体的に言えば、当人が留学という選択肢を選び取るまでに、自分や両親が一体どれだけの金額と労力を注ぎ込んだのかということだ。

意図的であるにせよないにせよ、自分の子どもの人生が安定・成功に恵まれるよう、両親は相当の苦労をしているものだ。

子どもを留学に行かせたい親もいるだろう。そういう方は子どもに都市圏のレベルの高い学校に入学して欲しいと願うだろうし、それを実現するための努力も惜しまないだろう。

そう考えると、トータルでいくらかかったんだ!?やっぱ留学はお金掛かるよ!と言わざるを得ない。多少強引だけどね。

それでも...

それでも、もっとミクロな視点で考えれば、自分自身で留学費用を出さなくていい留学というのは存在する...!

もちろんお金のことは心配してほしい。

だが、その時点でお金がなくても留学できる選択肢はあるのだということをみなさんに覚えておいて欲しい。

 「楽しそう」と思ったらGO!

f:id:raye4483:20181008004732j:plain

留学を目指すモチベーションはその人次第だ。

個人的には自分が「楽しそう!」と思ったら目指していいと思うし、実際に留学しても良いと思っている。

留学には崇高なモチベーションが必要なんだと主張する人がいる。

一理あると思うけど、私は当人が楽しめるかどうかの方が大切だと思う。

崇高な理由があっても現地での生活を楽しめないと続かない。だから楽しそうと思ったら行っていいと思うし、そのための準備もしていい。

でも!やはり持っていた方がいい心構えというものがある。それは以下の3つだ。

  1. 一歩引いた視点
  2. 帰る場所
  3. 金銭的な余裕

1. 一歩引いた視点

張り切るのはいいけど、客観的に見てその選択肢の成功確率は高そうか、一度考えてみて欲しい

ここでの「成功」は社会的な成功を意味しない。

現地で身体・精神・金銭の余裕を確保した上で楽しんで生活できるかどうかということだ。

自分が現地で最初から最後まで(もちろん苦労はするが)楽しめるかどうかについて、可能な限り客観的に考えてみよう。

2. 帰る場所

帰る場所は大切だ。

留学経験者の中には、両親に反対され喧嘩別れのような形で日本を出てきた人もいるらしい。

喧嘩別れすることはしょうがないと思うけど、現地でどうしても日本に帰らなければならなくなったときにどうする?

本当は日本に帰りたいのに、そのことすら家族に相談できないのは辛いはずだよ。

結局、最後の受け皿になってくれるのは家族しかいない。

それが許されるのが家庭というものであり、身内の失敗を受け容れるのが家族という存在だ。

自分もアメリカ大学院の退学を余儀なくされているが、両親は自分に特に理由を深く聞くわけでもなく家に置いてくれた。そのおかげでこうしてまた海外に出て頑張れている。

別に喧嘩別れしてもいいと思うけど、現地で失敗して精神的に追いつめられた時には首を吊るしかなくなるかもしれない。

脅しじゃないけど、それくらい真剣に考えてもいいと思う。

これは家庭に限った話ではなく、大学や職場に籍を置いたまま留学できるなら私はその方が良いと思っている。

心の余裕があった方が現地での成功につながる。

特に、創造力が必要な勉強・仕事であればあるほど精神的な余裕が必要だ。

心配事を抱えているとその処理に脳のリソースが取られてしまい、創造的な発想が阻害されてしまうからだ。

退路を断って留学しても、自分の気が引きしまることはあっても得することはない。

もっと言えば、留学は退路を断ってまでするほど立派なものじゃないと私は思う。

3. 金銭的な余裕 

最後に、金銭的な余裕は大切だ!

なんだかんだ言って、世の中は金で回ってる。

真に頼れるものって本当に金か家族くらいしかない。

余裕があるなら、留学行く前に働いてお金貯めるなり、節約するなりしたほうが良い。

あと留学保険も可能なら入っておいたほうが良い。金で精神的余裕を買え!

Be enthusiastic and take baby steps!

上記の3点を気をつけていれば、語学留学であっても大学院留学であっても、勇気出して行っていい!

理想と現実の両サイドから攻めていこう。

野心的にいけ。だがそれを実現するためには堅実かつ地道な積み重ねが必要なことも忘れずに。

まずは小さな一歩から。

みんな頑張ってね!

本記事の動画版もあります。動画版はもっと情報量多いので、ぜひ一緒にご覧ください。

*1:Research Assistantのこと。研究室の研究を手伝うことでお金をもらう

*2:Teaching Assistantのこと。大学または大学院の講義を手伝うことでお金をもらう